ガーナの世界遺産
ガーナには2つの世界文化遺産がある。ヴォルタ州、グレーター・アクラ州、セントラル州、ウェスタン州の城塞群はガーナの沿岸部に多く現存する、イギリスやオランダなどの西洋諸国によって建てられた西洋式の要塞群のうち、15世紀末~18世紀初頭に建てられたヴォルタ州、グレーター・アクラ州、セントラル州、ウェスタン州に残る11件。
アシャンティの伝統的建築物群は国内第二の都市のクマシ近郊、アシャンティ州内にある建造物群。かつて繁栄を誇ったアシャンティ王国の伝統文化を伝える貴重なものであるが、オリジナルの大半は20世紀初頭までに起きたイギリスとの戦争のなかで失われ、ほとんどはそれ以降に再現されたものとなっている。特徴的なのは神殿群や、建造物の木彫りの美しい装飾などである。
ガーナの歴史
ガーナには1481年ポルトガル人が上陸し、この地を、金が産出されることから黄金海岸を意味するゴールドコーストと名付けた。1482年エルミナ城が建てられ、金と象牙の貿易が始まった。その後、海岸線沿いに多くの城や要塞がヨーロッパ商人によって建てられ、宿泊や防御、商品の保管に使われた。奴隷制度が盛んになると、これらの城塞群は奴隷収容所として使用された。
19世紀末には、ヨーロッパ人でこの地に貿易のために残ったのはオランダ人とイギリス人だけとなり、更に1847年、オランダ人が撤退すると、イギリスによる植民地となった。第二次世界大戦後には、植民地の抑圧によって独立の気運が高まった。当時、労働者の低所得や地方の医療や教育の不足に苦しんでいた。
1956年には自治政府がクワメ・ンクルマの下に成立。翌1957年、ガーナ共和国として独立を果たし、サブサハラ地域の国家初の独立国となった。独立当初、ガーナは英連邦王国だったが、1960年共和制へ移行。クワメ・ンクルマが初代の大統領となった。