ムンバイの空の玄関口
チャットラパティー・シヴァージー国際空港(英: Chhatrapati Shivaji International Airport)は、インドマハーラーシュトラ州の州都ムンバイにある国際空港でジェットエアウェイズ?のハブ空港である。空港の名称はマハラシュトラ州で英雄視されている17世紀のマラータ王国のチャットラパティー・シヴァージーに由来している。 旧名は「サンタクルズ国際空港」。ここから新国際線ターミナルが隣接地に分離するかたちで新空港が造られた。
国内線ターミナルは今日でも「サンタクルズ空港」(Santacruz Airport)と呼ばれる。両港は離着陸に使用する滑走路を共有している。空港間の移動は、航空券を提示すれば無料のシャトルバスが利用できる。チャットラパティー・シヴァージー国際空港は市内から34kmのところにある空の玄関口であり、南アジアで最も乗降客数の多い空港である。ムンバイはインド全体の旅客空輸のうち、国内便は25%、国際便では38%を担っている。
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(英語:Chhatrapati Shivaji Terminus)はインド・ムンバイにある鉄道の駅である。ムンバイ近郊鉄道や、他の長距離鉄道も乗り入れている。旧名は「ヴィクトリア・ターミナス駅」 (Victoria Terminus)。
名称が長いせいか、「CST」または「VT」と省略した呼び方のほうがムンバイ市民には通りが良い。インド中央鉄道の本拠地であり、一日の乗降客数が300万人~350万人と、インドで最も乗降客の多い駅である。
歴史的な建築として、2004年にユネスコ世界遺産に登録された。1888年に建造された駅舎はヴェネツィアゴシック建築様式で、壮麗で豪奢な建築物である。特徴として、ヴィクトリア朝のゴシック・リヴァイヴァル建築とインドの伝統的建築の融合が見られる。内部は、木彫やタイル、鉄の装飾や真鍮のレール、切符売り場の鉄柵、大階段の手すり等の装飾はボンベイ・アート・スクールの学生の作品である。この駅は19世紀の鉄道駅建築として驚くべき進歩的な構造と技術力を誇っている。
エレファンタ石窟群
エレファンタ石窟群とは、ムンバイ近海のアラビア海に浮かぶエレファンタ島にある石窟寺院のことである。シヴァ信仰の中心地であり、グプタ朝時代に建設が始まったとされる。1987年にUNESCOの世界遺産に登録された。
現在のカルナータカ州を治めたラーシュトラクータ朝(753年-982年)時代から残る彫刻がある。列柱ホールの最深部の壁面に残る3面のシヴァ神は、高さ5.7メートルある。
石窟寺院は、面積は約5,600平方メートルあり、東西の祠堂とメインの列柱ホールから構成される。エレファンタ島に残る多くの彫刻は17世紀に、ポルトガル人が銃の練習の標的として用いられてきたこともあり、往時の外観を損なっている。現在では、国内外を問わず多くの観光客を集めている。
ムンバイの交通
ムンバイの公共交通機関には、ムンバイ近郊鉄道、BESTバス、タクシー、オート・リクシャー、フェリー、航空機がある。さらに近年の急速な経済成長に伴い、現在地下鉄やモノレールも建設中である。ムンバイ近郊鉄道は、セントラル鉄道(CR)およびウェスタン鉄道(WR)の二つの鉄道網をムンバイに敷いている。
セントラル鉄道はチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅を本部にしており、カバーエリアは市内中央部、北東部、東南部、近郊地域である。ウェスタン鉄道はチャーチゲート駅を本部とし、市内西部を中心に近郊地域もカバーしている。現在建設中の地下鉄ムンバイ・メトロは、2009年に一部先行して開通する予定である。長距離鉄道では、インド国鉄がムンバイと国内各都市を結んでいる。
BEST(ブリハンムンバイ電力交通公社)は市バスを運行しており、市内の大部分をカバーする。2階建てバスやエアコンバスを運行しており、市民は中短距離通勤にバスを利用する。なぜならば、鉄道が長距離通勤の際に運賃を抑えられるのに対し、中短距離通勤の際にはバスの方が交通費を抑えられるためである。また、タクシー(黒と黄色のツートンに塗り分けられた車体)とオート・リクシャーも市民の足となっている。