中華人民共和国吉林省延辺朝鮮族自治州に位置する県級市である延吉は自治州政府の所在地である。朝鮮族が人口の過半数を占め、韓国との合併企業も多い。街にはハングルの看板が溢れ、朝鮮語放送のテレビ局もあるなど朝鮮文化が浸透している。延吉にある延辺大学では朝鮮語と中国語を教育用語としている。
延吉は長白山(朝鮮語では白頭山)北麓の山間盆地に位置しているため、南北東は山に囲まれている。中国としてはそれほど大きな都市ではないものの、韓国資本が流れ込んでいるため市内には高層ビルやホテル、デパートも多く、歩行者天国を韓国直輸入のファッションで歩く若者の姿もある。
高層ビル群が並ぶ布爾哈通河沿いには、夜にはライトアップされる遊園地もあり、ネオンが川面に反映して多くの人を集める。また、動物園のある人民公園では、朝鮮族の民族衣装・チマチョゴリの人を見かける。