ファティマ聖母の行列
ファティマ聖母の行列は、今から遡ることほぼ100年、1917年5月13日にポルトガルの地方都市・ファティマで起きたとされる「聖母出現」の奇跡を祝い、毎年5月にマカオで催されるカトリック教の行事です。高く掲げられた聖母マリア像のもと、司教をはじめ、白装束の女性たちの後に大勢のカトリック教徒たちが長い行列を成し、市内中心部の聖ドミニコ教会から、マカオ南端の丘の上に建つペンニャ教会まで、約1キロに及ぶ道のりを行進します。
1987年に中国に返還されるまでの100年に渡りポルトガルに統治されてきた背景から、仏教徒に次いでカトリック教徒が多いと言われるマカオ。年に一度その歴史を振り返るという意味でとても感慨深いイベントであり、また昨今ではカトリック教徒のみならず、他教徒のマカオ市民や外国人観光客などの参加も多く、マカオを代表する観光イベントとしても広く浸透しています。
1987年に中国に返還されるまでの100年に渡りポルトガルに統治されてきた背景から、仏教徒に次いでカトリック教徒が多いと言われるマカオ。年に一度その歴史を振り返るという意味でとても感慨深いイベントであり、また昨今ではカトリック教徒のみならず、他教徒のマカオ市民や外国人観光客などの参加も多く、マカオを代表する観光イベントとしても広く浸透しています。
国
中国
都市
マカオ
時期
毎年5月13日
開催の時間帯
夕方の6時前後から夜9時くらいまで
聖ドミニコ教会
行進のスタート地点・聖ドミニコ教会は、セナド広場にほど近く、、パステル・イエローの外壁に、純白の漆喰による繊細な装飾がなんとも優しげな雰囲気を漂わせる教会です。中国最古の教会とも言われ、マカオで最も美しい教会のひとつと評されています。
ペンニャ教会
ゴール地点となるペンニャ教会は、マカオ半島の南端、街並みを見下ろす小高い丘の上に建っています。教会へと続く情緒ある石畳の坂、三角屋根の素朴で美しい建物。それらを取り巻くロケーションの美しさから、ウェディング・フォトの撮影スポットとしても非常に人気の高い教会です。
奇跡の目撃者
1917年に起きた聖母出現の奇跡に関わる主役は3人の牧童たち。毎月同日に指定の場所で出現する様々な奇跡は、当初は3人のみの秘密でしたが、最終的には野次馬的に集まった7万人以上もの群集がその一部を目の当たりにする事となり、当時の新聞にも記事が載ったほど。3人の中で、聖母より予言的メッセージを託され後に修道女となったルシアは、その内容をローマ教皇庁に託すことになります。
第三の予言
3人の牧童の一人、ルシアが聖母から託されたという予言的メッセージは、大きく分けて三部から成り、うち一部・二部に関しては早くに公開され、世界的大戦などに関わる予言との解釈により既に実現済とされていました。しかし残る第三部のメッセージは、公開解禁年とされていた1960年を過ぎても一向に明かされず、40年も過ぎた2000年になって初めて、ローマ教皇庁により公開されました。ただ、この公開内容は一部に過ぎず、多くは未だ秘匿されたままであるとの見方も多く、当事者であったルシアの死後、その真相は未だ謎に包まれたままとなっています。
マカオへのアクセス
直行便としては、マカオ航空(NX)が成田と関西空港から就航していますが、最もポピュラーなのは、空路で香港に入り、フェリーでマカオに向かう方法。高速船も頻繁に運航しており、所要時間も1時間前後です。また香港からヘリコプターでマカオに入るという手段もあります。若干値は張るものの、マカオ全景を上空から優雅に眺めながら30分足らずで到着できるという、スマートで贅沢なアプローチと言えます。