クウェート市のグルメ
クウェートを代表する料理をいくつか挙げてみる。ホンモスは、クウェート料理の定番中の定番として知られる。ひよこ豆を茹でてつぶし、にんにくやレモンなどで風味をつけた、ペースト状のなめらかな料理だ。最後にオリーブオイルをたらして香りをつけるのが味の決め手。アラビアで食べられている薄いパンであるホブスなどですくって食べるのが一般的だ。見た目も美しい。
ムタバルは、焼きなすの皮を剥ぎ、にんにくやレモンなどを加えてピューレ状にした料理だ。まろやかな食感と心地の良い香りが特徴だ。これもホブスにつけて食べる。ワラクイナブは、ブドウの葉でビネガーライスを巻いたもの。ビネガーライスとはトマトが少々入った酸っぱくて柔らかいごはんのことだ。
タブーリは、たっぷりのイタリアンパセリのみじん切りに、ウィートジャムという小麦胚芽または挽き割り小麦と、トマトを少々入れ、レモンの酸味で味付けをした、アラビアでよく食べられるサラダだ。飲み物は、スパイスを入れず紅茶の渋味や旨味と、砂糖の甘味が特徴のシャイがポピュラーである。
クウェート市が一望できる解放タワー
クウェートを観光するなら、解放タワーがおすすめだ。解放タワーは、クウェートで最も高い建造物として知られ、市内でもひときわ目立つ存在だ。1990年8月2日のイラクによるクウェート侵攻(湾岸戦争)以前から建築が始まっており、「クウェート・テレコミュニケーションズ・タワー」と名付けられることになっていた。
イラクの侵攻により建築が途中で中断されることになったが、建物には損害は無く、1991年2月27日にフセインの軍隊が撤退した後、建築が再開された。1996年に完成。イラクからのクウェート解放を記念して、解放タワーに名前が変更されたことで有名だ。解放タワーには、回転レストランと展望台があり、無線などの通信施設も収められている。最頂部までの高さは372メートルで、下から2番目の構造物の屋根は高さが308メートルもある。
球刑展望台がニユークなクウェート・タワー
クウェートを代表する建築物に、クウェート・タワーがある。クウェート市にある鉄筋コンクリート製の3基の塔のことだ。第1の塔は高さ187メートルで、レストランと給水塔になっており、レストランからの眺めるクウェート市は絶景だ。海抜123メートルの高さには、30分で1回転する球形展望台もあり、とてもユニーク。
第2の塔は高さ145.8メートルで、給水塔となっている。第3の塔は電力供給を制御する機器が収められ、他の2基への照明にもなっている。3基の塔の建築構想は、1962年から始まった。1975年から建設が開始され、1979年3月に完成。
この3基の塔には、クウェート郊外へ電力を供給していたり、大量の水を貯めていたりといった、多目的用途がある。クウェートのシンボルともいえるクウェート・タワーは一見の価値があるだろう。
クウェートでもっとも古い遺跡があるファイカラ島
クウェートにおけるもっとも古い遺跡は、クウェート市から北東約20キロの沖合いにあるファイラカ島だ。1958年にデンマークの考古学調査団によって発見された。、紀元前3000年頃から紀元前1000年頃までの青銅器時代の遺跡が発見された。
出土品の中には、メソポタミアで発掘されたシュメール文明の遺物と同じ赤レンガ、約400キロ南のバハーイン島で発見された滑石の印章と同じ物や陶器などが含まれていた。これらの出土品により、ファイラカ島は、紀元前2800年頃、バハーイン島に興ったディルムーン文明と密接な関わりを持っていたことが判明した。
また、その後の発掘調査でギリシャ製陶器やコインなどアレキサンダー大王時代の遺物・遺跡も発見されている。現在のファイラカ島は歴史的に重要な場所だけではなく、プールやレストラン、スポーツ施設などを完備したレジャー基地として、クウェイト国民の憩いの場となっている。クウェートを訪れた際にはぜひファイラカ島に足を運んでみてほしい。