ポルトープランスはハイチ共和国の首都である。 カリブ海のウィンドワード海峡を隔てて北西にキューバが、ジャマイカ海峡を隔てて西にジャマイカが存在する。 1804年の独立はラテンアメリカ初、かつアメリカ大陸で二番目であり、世界初の黒人による共和制国家でもあるが、独立以来現在まで混乱が続いた状態にある。 民主化後はアメリカの米が多量にハイチにも入るようになり、ハイチの米価格は暴落した。 安定的な食事が得られるようになったが、その一方で量でも質でも太刀打ち出来ないハイチの米農家は次々と田んぼを放棄し、都市へ仕事を求めるようになり、ハイチの食料自給率は急落したのである。 仕事にあぶれた農民が都市部へと流れ失業率は急増し、皮肉にもさらなる貧富の格差を生み出すことになったのである。 ハイチは西半球で最も貧しい国と言われており、国民の80%は劣悪な貧困状態に置かれ、慢性的に栄養失調状態にある。 こうした中、2007年には熱帯性暴風雨等の自然災害、2010年にはマグニチュード7.0の大規模な地震被害が発生し、政府機関の麻痺・混乱が続いている。