ボスニア・ヘルツェゴビナの首都であるサラエボは経済や文化活動の拠点となっている。ボスニア・ヘルツェゴビナを構成する二つの構成体の一つであるボスニア・ヘルツェゴビナ連邦の首都でもあり、またサラエボ県の県都でもある。ボスニア地方のサラエボ渓谷の中に位置しディナール・アルプス山脈に取り囲まれミリャツカ川が流れている。宗教的な多様性を持ち、イスラム教、正教会、カトリック教会、ユダヤ教が何世紀にもわたって共存してきた。
近代には何度か国際的な注目を受け、1914年にはオーストリア帝位継承者の暗殺事件の現場となり、この事件によって第一次世界大戦が引き起こされた。1984年には冬季オリンピックの会場となり、その後、ユーゴスラビア崩壊の時にはボスニア・ヘルツェゴビナ紛争において数年間に渡りセルビア人勢力による包囲を受けた。
現在のサラエボは観光に力を入れており、英語による旅行ガイドブックのシェア1位『ロンリープラネット』の「世界の都市」ランキングにおいて2006年には43位にランクインした。600年の歴史は東西それぞれの帝国の影響を受けており、サラエボ観光の魅力となっている。