黒海の東に位置するグルジアの首都。三方を山に囲まれた坂の多い町で、「トビリ」はグルジア語で「温かい」という意味。トビリシの町ができる前の5世紀、この地に遊びに来た王様一行が温泉を発見し町をつくったという伝説に由来し、トビリシと名付けられた。市内にはムトクワリ川が貫通している。古来より、ヨーロッパ方面からユーラシアの内部への輸入品はムトクワリ川を利用した水運で運ばれ、トビリシはその中枢として栄えた。
アジアでもヨーロッパでもなく、他民族・他宗教・多文化が混在するトビリシ。街中には異なる宗教の寺院が点在し、異なる宗教の者同士が庭を共有している。フランスの小説家アレクサンドル・デュマは「伝説がいっぱいの、奇妙で不思議な魅力のあるローマ風の町」と表現した。この不思議な魅力に観光客は魅了されるだろう。