リトアニア共和国の首都。リトアニアの重要な水路だったネリス川とヴィリニャ川の合流点の谷間にできた街。ヴィリニュスの名前はヴィリニャ川に由来している。
5世紀にはすでに集落があり、1323年にリトアニア王ゲディミナスによりリトアニアの首都とされた。13~18世紀は東西交易の中継地として栄えた。19世紀には、ヴィリニュスはユダヤ文化の世界的な中心地となり、「リトアニアのエルサレム」と呼ばれ、ユダヤ人の集まる街となった。その後2つの大戦で、ヴィリニュスはドイツ、ポーランド、ソ連などに代わる代わる占領された。一時はリトアニア人の人口が急減し街ではほとんど見かけない状態にもなった。戦後、リトアニア地方やロシア、ベラルーシから人々が移り住むようになり、ヴィリニュスは他民族の街となった。
戦後の復興により、ヴィリニュスはバルト三国最大の工業都市にまで成長した。バルト三国の都市の中でも特に落ち着いたたたずまいを見せるヴィリニュスをぜひ訪れてみよう。