ジェッダの空の玄関口
キング・アブドゥルアズィーズ国際空港(King Abdulaziz International Airport)はジェッタにある国際空港。サウジアラビアの初代国王アブドゥルアズィーズ・イブン=サウードにちなんで命名された。この空港は他にはない大きな特徴がある。
ジェッタはイスラム教、聖地メッカの最寄りの大都市なため、ハッジ(メッカ巡礼)の時期のみに使用され、メッカ行きの旅客だけを扱う「ハッジターミナル」がある。就航航空会社はイスラム教国の航空会社だが例外としてエールフランス、ワールド・エアウェイズ(アメリカ発)が発着している。
普段は南北ターミナルを使っている。北ターミナルは世界各国の航空会社が利用し、南ターミナルはサウジアラビア航空専用となる。キング・アブドゥルアズィーズ国際空港より市内は約30キロ離れている。空港から市内への移動方法はタクシーまたはバスとなる。
ジェッダの観光スポット
主な見どころは、旧外務省ビルとハナジャストリートによって南北に挟まれた旧市街地区「アル・バラット」に集中している。
ショールバトリー・ハウス
第一次大戦の際にイギリスの公使館としてつかわれていた伝統的な建物。飾らている装飾や調度品にはかつてのジェッタの豊かさが伺える。入口のホールには1940~1980年代に撮影されたジェッタ航空の写真が飾られている。
野外アート
ジェッダの交差点(ラウンドアバウト)には近代美術、現代美術家による野外彫刻が多く、世界最大級の野外彫刻美術館となっている。1970年代後半から1980年代に市が公共区間にパブリックアートを精力的に進めたけっかである。無名な作家から有名な作家まで様々で、見て歩くだけで楽しむことができる。
紅海のダイビング
紅海は透明度が非常に高く、ダイビングに適している。 海岸沿いのホテル、ダイビングショップを通して手配が可能である。
イスラム教の2大聖地
ジェッダはの近くにはイスラム教の聖地、メッカとメディナがある。6世紀、預言者ムハマド(マホメット)が生を受けたメッカはイスラム世界でも最も重要な聖地だ。イスラム暦の12月になると「ハッジ」という聖地メッカへの巡礼が始りイスラム圏の諸国は一斉にハッジ休暇に突入し、メッカには200万人を超すイスラム教徒で埋め尽くされる。ちなみにメッカへ入る道路には検問があり、イスラム教徒以外は入ることはできなくなっている。
メディナはイスラム教に関わりのある遺跡が多数残されている。預言者ムハマドの墓が「預言者モスク」にあり、コーランにも記されたクバ・モスクやイスラム拡大のための聖戦が繰り広げられた古戦場ウフドもここにある。
この町はメッカと異なり、非イスラム教徒も町の一部分に限り入ることができる。メディナには上記以外に世界遺産「マダインサーレ」という、ヘレニズム時代からローマ時代にかけて栄えた街の墳墓も見逃せない一つだ。
サウジアラビアの習慣
アラブ諸国の中で一番厳しくイスラム戒律を守っているのがサウジアラビア。したがって、酒や豚肉を手に入れるのは難しい。女性に関する制約も多い。代表的なものはアバヤ(黒いマント)で頭の先からつま先まで覆わなければならない。観光で行く女性も同様である。
ホテルのレストランは厳しくはないが、街のレストランで食事をする際はファミリールームと言われている個室や仕切りで分けられているスペースを使うのが原則となっている。
ホテルのチェックインも女性一人では難しい。男性と同伴してもらうかスポンサーとなる会社からのレターがあれば可能である。何かと女性に対して制約が多いが、博物館や銀行、各種施設には女性のための時間を設けている。
写真撮影おイスラム教の教えによって、制限がある。砂漠や家の中では問題はないが、市内での撮影は宗教警察のムタワの取り締まり対象となる。女性及び家族、モスク、軍事施設、各種ブランド、王宮の撮影は控えつのが望ましい。