パラオの空の玄関口
パラオの空の玄関口は、バベルダオブ島アイライ州、コロールの郊外に位置するパラオ国際空港。国内唯一の国際空港である。デルタ航空が日本からの定期直行便の運航を2010年12月に開始し、週4便運航されている。所要時間は約5時間30分である。また日本航空が成田、中部、関空の3空港からチャーター便を年間およそ35便運航している。その他ユナイテッド航空を利用し、グアムを経由して行くこともできる。グアムには日本の9都市から直行便が運航されており、グアムとパラオを結ぶ直行便は1日1便または2便あるため便利で、パラオへの一般的な行き方のひとつである。フライトの所要時間は約5時間。
またマニラや台北経由の行き方もある。空港からの移動はタクシーを利用するのが一般的。タクシーはメーター制ではないため、乗車前に料金を確認したほうがよい。コロールまで15ドル程度である。空港でレンタカーを借りることができ、公共交通機関の整備がされていないパラオでは移動に便利である。
パラオの観光スポット
ダイビングスポット
ダイビングの楽園パラオには、初心者からベテランのダイバーまで楽しめるポイントが数多く存在する。有名なものにはブルーコーナー、ブルーホール、ジャーマンチャネル、ウーロンチャネル、タートルコーブ、シアストンネルなどが挙げられる。
ロックアイランド
コロール島とペリリュー島の間に位置する300あまりの島々を総称してロックアイランドと呼ぶ。そのほとん どは無人島で、石灰岩の島である。ダイビングスポット以外にもガルメアウス島やジェリーフィッシュレイク、ミルキーウェイ、ウーロン島などの見どころや、周辺の海底には太平洋戦争のつめ跡が残されている。
バベルダオブ島
パラオ諸島最大の島。首都マルキョクがあるが、島のほとんどはジャングルに覆われている。ストーンモノ リスと呼ばれる石碑群やガラスマオの滝などの見どころがある。
コロール島
旧首都があった島。バベルダオブ島とは橋で繋がっている。国の文化と自然を知ることができるパラオ国 立博物館や、水族館施設も有するパラオ国際サンゴセンター、エピソンミュージアム、シニアシチズンセン ターなどの見どころがある。
カヤンゲル島
最北に位置するこの島は、美しい天然のビーチが広がり、まさに海鳥や観光客の楽園といえる。バベルダ オブ島からボートで所要時間約2時間である。
ぺリリュー島
太平洋戦争の際、激戦地となった島で、多くの戦跡が現在も残っている。豊かな自然と戦争の悲惨さを感 じることができる。
その他パラオの観光スポット
カープ島、アンガウル島など。
パラオの歴史
有史以前の歴史は謎が多いが、紀元前100年頃に人類の存在があったとされている。西欧との接触はイギリス船が1783年にアラカベサン島沖で座礁したことにより始まった。スペインが1885年に植民地化したが、その後1899年にドイツへ売却され支配された。第一次世界大戦が1914年に始まり、パラオを含むドイツ領ミクロネシアを日本が占領し、国際連盟によって1920年に日本の委任統治領となった。日本は1922年に南洋庁本庁をコロール島に設置し、日本の教育を行った。
第二次世界大戦が1945年に終了すると、アメリカ軍によってパラオは占領され、1947年にはアメリカによる統治が国連の太平洋信託統治領として始まった。1881年、自治政府が非核条項を含む憲法を公布し発足され、ハルオ・レメリクが初代大統領に就任した。自由連合国(経済援助と引き換えに防衛権をアメリカに委ねる)へ移行することが予定さたが、この協定案は非核条項が妨げになって住民投票がその有無を巡り何度も行われた。1993年、緩和された可決条件の下に自由連合協定案が承認された。翌1994年には国名をパラオ共和国とし、アメリカとの自由連合国として正式に独立を遂げた。