フィラデルフィア旅行｜ena(イーナ)の海外旅行ガイド

フィラデルフィアについて

アメリカ合衆国ペンシルベニア州南東部にある都市。フィラデルフィア郡の全域を占めるペンシルベニア州最大の都市である。町の名前はギリシャ語で「兄弟愛」という意味。アメリカ独立戦争の中心となったこの地はアメリカ合衆国の母なる都市であり、ワシントンD.C.以前の首都でもあった古都の趣、ヨーロッパ文化の面影を街のあちこちに残しながらも、現在は、石油精製、食品加工、ヘルス・ケア、バイオ・テクノロジー、金融、観光などの産業で栄える北米有数のグローバル都市とも言える。また全米でも最大の学生人口を持つ都市のひとつでもある。なお、フィラデルフィア都市圏の治安は概ね良好であるが、デラウェア川の対岸、ニュージャージー州カムデン市はデトロイト、セントルイスなどと並んで、全米で最も危険な都市のひとつであるとされている。

フィラデルフィアの基本情報

通貨: USドル
人口: 約155万人
言語: 英語
民族: アフリカン・アメリカン32.5%、アイルランド系13.6%、イタリア系 9.2%、プエルトリコ系8.1%、ドイツ系6.4%、及びポーランド系4.3%

面積: 369.4km2
位置: 北緯39度57分西経75度10分
気候: 温暖湿潤気候。夏は暑くて湿度が高く、秋と春は温和、冬は寒く雪が降る。
時差: マイナス14時間（日本よりも14時間遅れている）サマータイム期間は-13時間（日本よりも13時間遅れている）

フィラデルフィアの旅行情報

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フィラデルフィアの観光スポット

センターシティーの高層ビル群に隣接するオールドシティーと呼ばれる地区は、歴史的にアメリカでもっと重要な場所といえるかもしれない。エリア内にあるインディペンデンス国立歴史公園には、合衆国誕生の地であり世界遺産にも指定されている独立記念館や、独立を宣言する際、高らかに鳴らされたアメリカの自由の象徴「自由の鐘」が収められているリバティ・ベル・センターなどがあり、私たちに歴史を語ってくれる。

アメリカ固定歴史建造物にも指定されているアメリカ最古の住宅街エルフレス小径、最初の星条旗をデザインし縫ったとされるベッツィ・ロスの家など、他にもこの街ならではの見どころは多い。街の中心にそびえる市庁舎タワーにも上ってみよう。世界一長い直線の通りといわれるBroad St.を眺められる。

フィラデルフィアの歴史

まだアメリカがイギリスの植民地とみなされていた1682年に、英国クエーカー教徒のウィリアム・ペンが国王から領土として授かったのがこのペンシルバニアの地であった。彼がこの地に居住区を建設したのが市の起源。ペンはこの地を古代ギリシア語で「兄弟愛の市」を意味する「フィラデルフィア」と命名した。

1774年、ますます厳しくなるイギリスの植民地弾圧政策の対抗策を話し合うべく、イギリス13植民地の代表者たちがカーペンターズ・ホールに集まり、第一回大陸会議が行われた。1775年イギリス本国からの派遣軍と植民地民兵の間で衝突が起こりアメリカ独立戦争が勃発、総司令官に選ばれたのが後に初代大統領となるジョージ・ワシントンだ。1776年7月4日、植民地側で「独立宣言」が当時の議事堂（現独立記念館）で署名された。

フィラデルフィアは、北にボストン、ニューヨーク、南にウィリアムスバーグと、回りを大きな都市が囲んでいるという立地条件もあって、自然に新生国家の中心地となっていったようだ。18世紀を通じてフィラデルフィアは北米最大の都市で、イギリスから独立後、1790年に合衆国の首都がニューヨーク市からフィラデルフィアに移ってくると、新都ワシントン特別区の建設が一段落する1800年までの10年間合衆国連邦政府の首都だった。

ミュージアム地区

センターシティーの北に位置するミュージアム地区にはその名のとおり美術館・博物館が多く並んでいる。アメリカ5大美術館のひとつで、映画ロッキーの舞台になり、その階段の横にはロッキーの銅像まであるフィラデルフィア美術館が一番の見どころ。展示室だけで200以上、収蔵点数は22万5千点以上という全米有数の規模を誇っている。

セザンヌの大作「大水浴（The Large Bathers）」や、ゴッホ初期の作品「ひまわり（Sunflower）」、ピカソの「3人の楽師（Three Musicians）」と「闘牛（Bullfight）」の他、不思議な作風の画家マルセル・デュシャンの作品に関しては世界一といわれる。その他にもパリ以外で最大のコレクションを持つロダン美術館や、少し郊外にあるフランスの印象派絵画などの集まる美術館、バーンズ財団美術館も見逃せないところ。

フィラデルフィアと映画

フィラデルフィアを舞台にした映画はいくつもある。シルベスター･スタローン主演･脚本の「ロッキー」では、ロッキーが特訓のために駆け上がった階段が、フィラデルフィア美術館にあるロッキーステップ。トム・ハンクスが主演の「フィラデルフィア」は、同性愛者でありエイズ患者の主人公が解雇された会社に対して訴訟を起こす物語。裁判が行われたという設定であるシティーホールが頻繁に登場する。

「イン･ハー･シューズ」はフィラデルフィアで暮らすまったく異なる性質の姉妹が衝突しながらも絆を深めていく物語で、この映画でもロッキーステップが出てくる。「シックス･センス」では、ウォルナット･ストリートにあるレストラン“ストライプ･バス”が主人公が記念日を祝う食事のシーンに使われている。他にブルース･ウィリス主演の「12モンキーズ」やニコラス・ケイジ主演の「ナショナル･トレジャー」もフィラデルフィアの街が撮影に使われている。