関西国際空港(以降関空と記載)は1987年空港島、空港連絡橋の着工、1991年ターミナルビル着工を経て1994年9月4日開港した。2007年8月2日に第二滑走路がオープンし日本の空港で初めて「4,000m級複数滑走路+完全24時間」という世界標準の国際空港が誕生することとなった。また、2017年に格安航空会社(LCC)専用旅客ターミナルビルとして、第2ターミナルビルが誕生している。
場所は泉佐野泉州州空港北・泉南郡田尻泉州空港中・泉南市泉州空港南で、すべてが人工島からなる。建設当初から地盤の貧弱さに対する認識はあり、埋め立て地の地盤沈下には大きな懸念があった。しかし、人工的に沈下を早めることによって空港完成後の沈下を少なくすることに成功、1年に約50㎝であった年間沈下量も現在では7㎝程度に収束している。
関空は本格的な24時間空港であることを活かして日本のみならず韓国の仁川国際空港や香港国際空港などと並ぶ東アジアの拠点空港を目指しているが、他の空港と比べると発着料がかなり高額となっており、高額な発着料を敬遠して旅客数、発着数が伸びなかったため近年値下げを実行している。2009年8月に新規就航路線、新規就航会社に対しては20~80%の割引率を適用して他の空港との競争を図りつつ、国際線と国内線の乗り換えを主とする「際内ハブ空港」、国際貨物の物流拠点とする「国際貨物拠点空港」としての機能拡充やLCC(格安航空会社)の誘致を図っている。現在はインバウンド需要の増加も伴って、就航航空会社数、就航都市数は60以上となっている。
2004年以降イギリスの調査会社SKYTRAX社によりAIRPORT of the YEARのトップ10にランクされている。2010年には圏外となっているが空港の清潔さや出入国の手続きや荷物の受け取りがスムーズに行われることが評価された。トイレの清潔さでは世界第1位も獲得したことがある。
現在「関空」と呼ばれることが多く、空港関係者や旅行業界関係者は空港コード「KIX」から「キックス」と呼ぶ人もいる。