シンシナティのグルメ
シンシナティの名物と言えば「チリ」。ミートソースに似ているが、そこからもう少しトマト味を引いてスパイスを効かせて豆と煮込んだ感じのもので、チーズの細切りが載っている。南部料理やメキシカンで知られているチリのような感じではあるが、シンシナティのチリはそれがパンまたはスパゲティの上にかかっているのだ。
オーダーの時に何も指定しなければ、普通はスパゲティのものが出されるので、パンがいい時は「Coney(コニー)」と言おう。シンシナティには「ゴールドスターチリ」と「スカイラインチリ」の2大チェーンレストランがある。どちらもオーダーするとクラッカーが付いてくるので、それをチリにかけて食べるのがポイントだとか。
ナショナル・アンダーグラウンド・レイルロード・フリーダムセンター
シンシナティのダウンタウンにあるオハイオ川の岸辺で堂々とした姿を見せているのは、ナショナル・アンダーグラウンド・レイルロード・フリーダムセンター(National Underground Railroad Freedom Center)だ。
ここは、南北戦争前は南部から逃亡してオハイオ川を渡った黒人奴隷をさらに北へ、さらにはカナダへと逃がす、「地下鉄道」の重要な拠点でもあったこの町と奴隷制度のかかわりを深く知ることのできる博物館で、勇気、協力、忍耐を象徴する三つの建物から成っている。
自由を得るための闘争に敬意を払うとともに、最も注目の展示物である実際に奴隷が閉じ込められていた檻など、地下鉄道から多くの収蔵品を展示している。 アメリカ南部で奴隷として暮らしていた少女が、自由を求めて北に向かって旅をする様子が描かれた短編フィルム「Brothers of the Borderland」も必見だ。
オクトーバーフェスト・シンシナティ
1976年から続いているオクトーバーフェスト・シンシナティでは、ダウンタウンをもっとたくさんの人に訪れてもらうため、シンシナティに根深く残るドイツの伝統を祝って歴史のあるファウンテン・スクエア(Fountain Square)付近のブロックでパーティが開かれる。
始まったばかりの頃はひっそりとしていたこの行事も、北米最大のオクトーバーフェストと認められるまでになり、今や毎年500,000人もの観光客を集めており、ボランティアの数も約1,700人を超えるそうで、その規模の大きさがうかがえる。オクトーバーフェスト・シンシナティでは、サウスウェスタン・オハイオのドイツの豊かな伝統を紹介すると共に、ドイツ風の音楽や食べ物、ビールなどのお楽しみもあり、見逃せないイベントのひとつだ。
シンシナティ・レッズ記念館&博物館
アメリカMLB、ナショナルリーグ中地区所属のプロ野球チーム、シンシナティ・レッズの歴史は古く、1870年にアメリカで最初のプロ野球チーム・The Red Stockingsとして誕生し、その後1882年に創設し直されて現在に至る。チームとしてだけではなくアメリカの野球の歴史を、シンシナティ・レッズ記念館&博物館で振り返ることができる。
初のプロ野球チームであるレッズの記念品、メジャーリーグでの歴史に関わる記念品の幅広いコレクションのほか、ニューヨーク州クーパーズタウンにある野球の殿堂(National Baseball Hall of Fame)以外で、ワールドシリーズや開幕日の映像を見られる唯一の場所。野球ファンはぜひ訪れたい記念博物館だ。