ミネアポリスのグルメ
日本ではあまり知られていないが、全米のグルメ誌にもしばしば登場し、アメリカではグルメな街としてもお馴染みのミネアポリス。美味しいものが食べられるエリアはいくつもある。ショッピングとビジネスの 中心、ニコレットモールに沿っていくつもあるレストラン&バーは、ミネソタオリジナルの店も多く、地元産の素材を多用したここにしかないメニューが味わえる。
同じくダウンタウンのウエアハウス・ディストリクトは、倉庫街にあるトレンディなスポット。スポーツバー、ワールドグルメ、正装して出かけたい場所まで様々で、セレブも御用達。他にも個性豊かなレストランがあるアップタウンや、エチオピア料理、中華料理、ベトナム麺の店、メキシカン、インド料理、ギリシャ料理、ドイツ料理など世界各国の料理が楽しめるイートストリートなどもあり、食の充実振りが伺える。
ミネアポリスの歴史
1680年頃にヘネピン神父らを連れたフランス人の入植者がやってくるま で、この地にはネイティブ・アメリカンのスー族の一派、ダコタ族のみ が住み着いていた。1819年、現在ミネアポリス・セントポール国 際空港がある場所の近くにスネリング砦が建てられるとこの地域の発展 が始まった。先住民との協定が結ばれ、白人の入植が本格的に始まった のは1837年のことだ。ダコタ族からの土地の購入が進み、入植者 たちが住み着きやすくなっていった。
1856年、ミネソタ準州の法律によりミシシッピ川西岸に形成されていたミネアポリスは正式な町になり、1867年には市に昇格。ミネアポリスとシカゴを結ぶ鉄道が 開通したのも1867年のこと。5年後の1872年にはミ シシッピ川東岸の町セント・アンソニーがミネアポリスと合併。その頃、ミシシッピ川の西岸には製粉、綿織物、毛織物、製鉄、鉄道機械、 製紙、肩帯、木材加工といったさまざまな産業が興り、1905年頃にはミネアポリスにおける小麦粉の生産量は全米の10%に達して いた。
スカイウェイと自転車道
ミネアポリスといえばスカイウェイも有名だ。スカイウェイはビルとビ ルの間をつなぐ室内型の渡り廊下のようなもので、世界各地にあり特に 珍しいものではないが、ミネアポリスのスカイウェイはダウンタウンの 80ブロックにわたり、総延長は11kmにおよぶ大規模なもの。ミネアポリスの厳しい冬の寒さや雪を気にすることなくダウンタウンのビル 間を行き来できるだけでなく、1階の車道を通る車と2階の スカイウェイを通る人との通行路の分離もなされている。
また、自転車を利用する人が多いミネアポリスでは自転車道も整備されている。ミッドタウン・グリーンウェイやライトレール・トレイル、ケニルワース・ トレイル、シダー・レイク・トレイル、ウェスト・リバー・パークウェ イ・トレイルなど、市内にはいくつもの自転車道があり、この歩行者・ 自転車用のコミューター・トレイル網は総延長90kmにもおよぶ。 利用者は一日平均10,000人。また、これとは別に市内の既存の車道の一部には自転車用の車線が設けられており、こちらの総延長も 54kmにおよぶ。こういった市の自転車道と公共交通機関を高く評価され、2007年、ミネアポリスはフォーブス誌の「世界で最もクリー ンな街」の第5位に選ばれた。
四季折々の楽しみ
安全でクオリティの高い暮らしを実現しているミネアポリスのあるミネソタ州には、四季折々の楽しみがある。長く厳しい冬が去り、穏やかな気候を楽しめるのは5月頃。春の訪れに、湖畔でピクニックや ウォーキング、サイクリングを楽しむ人々があふれ、ニコレット・モールの歩道沿いで開かれるファーマーズ・マーケットでは色とりどりの花や野菜が楽しめる。夏はエンターテインメントもダイニングも戸外が中心。
フィッシングやカヌー、ローラーブレードなどが盛んに楽しまれ、 人々が通りのテーブルに集うサイドウォーク・カフェも賑やかに。ミシシッピ河独立記念花火大会や水の祭典「アクアテニアル」、アートフェ スティバルなど、イベントも多く催される。秋の紅葉が徐々に南下してくるのは9月の中旬から。ミネアポリスでも河畔や湖、草原が色とりどりに染まり、特にミシシッピ河畔の丘陵地帯の紅葉は燃え立つように美しくなる。
およそ250,000人の観客を集めるツインシティ・マラソンも秋の大きなイベントだ。雪と氷の冬の季節はサンクスギビングや クリスマスといったホリデイ・シーズンのきらびやかなムードにあふれ、ミネアポリス市内のカラフルできらびやかな光のパレード「ホリダ ズル・パレード」やセントポールで毎年開催される北米で最も歴史のある「ウインター・カーニバル」には各地から人々が訪れる。