チューリッヒの空の玄関口
チューリッヒ空港は、チューリッヒ市の郊外クローテン(Kloten)に位置する、スイス最大規模の国際空港。スイスのフラッグキャリア、スイスインターナショナルエアラインズの本拠地である。Sバーン利用でチューリッヒ中央駅まで約10分と、市内アクセスが非常に良い。
チューリッヒ空港内には、全長240m、高さ40m、総面積15,000㎡のエアサイド・センターがある。エアサイド・センターは、全てのターミナルやゲートをつなぐ連絡通路であり、各種サービスセンターやレストランを備えた大型ショッピングセンターでもある。建物はメタルフレームやガラスでつくられたスタイリッシュなデザインで、外光を前面に取り入れた広々とした印象を持ち、離発着までの空き時間を快適に過ごせるようになっている。
チューリッヒの観光スポット
チューリッヒ観光は、リマト川左岸と右岸、チューリッヒ近郊に分かれている。リマト川左岸には、シャガールのステンドグラスが美しい聖母聖堂や、ヨーロッパ最大の時計がある聖ペーター教会、スイス最大の民族博物館であるスイス国立博物館をはじめ、博物館や美術館が点在する。リマト川左岸には、スイス最大のロマネスク様式教会である大聖堂、近代絵画のコレクションが充実しているチューリッヒ美術館、世界的に有名な建築家であるル・コルビュジェの作品を展示したル・コルビュジェ・ハウスなどの見どころがある。チューリッヒ近郊では、スイスで最も有名なカトリックの巡礼地である、アインジーデルンが有名。彫刻やフレスコ画、大理石による装飾が素晴らしいバロック様式の教会には、豪華な衣装をまとった黒いマリア像がある。また、アインジーデルンは中央スイス最大希望のクリスマスマーケットでも知られている。
チューリッヒの歴史
チューリッヒの街の名は、ローマ人の命名によるTuricum が原形になっている。チューリッヒの都市としての起源は9世紀にさかのぼる。フランク王国時代のヴェルダン条約により東フランク王国に属し、ルードヴィヒ2世が修道院や教会、城を建設したことから城下町として発達した。
ローマ時代に経済的な発展を遂げ、イタリアとドイツを結ぶ交通の要衝としてさらに発展。ツェーリンゲン家、ハプスブルク家の支配下に入り、その後自治運動が高まった。1351年には、後のスイス連邦であるスイス盟約者団に参加する。この後、他のスイスの州との軋轢をうみつつも急激に勢力拡大し、16世紀には宗教改革が行われ、西南ドイツ・スイスのプロテスタント勢力の中心地となる。17世紀に宗教弾圧を受けた亡命者を受け入れ、手工芸が発達、織物業の一大生産地となる。
その後フランス革命の影響を受けて民主化運動が活発となり、1831年に民主化を実現。19世紀には金融資本が発達し、ヨーロッパの金融の中心地となった。
チューリッヒ中央駅
チューリッヒ中央駅はチューリッヒにあるスイス最大の鉄道駅。国内の列車はもちろん、隣接するドイツ、イタリア、フランス、オーストリアの間で発着する国際列車のターミナルとなっている。1日に2,900本以上の列車が出入りし、1日35万人以上の旅客が駅を利用する、世界でも有数の忙しい駅の1つといえる。1990年5月にチューリッヒのSバーンのサービスが開始され、チューリッヒ中央駅はチューリッヒSバーンの拠点駅となった。
チューリッヒ観光の拠点としての利用価値も大きいが、チューリッヒを拠点とした近郊の観光の拠点としての利用価値も大きい。チューリッヒ駅で、かつてプラットホームを収容していた部分はヨーロッパで最大の屋根付きホールとなっている。現在は野外映画館、フリーマーケット、クリスマスフェアなどが毎年開催されている。また、駅ホールと駅前広場の地下には、SHOPVILLEと呼ばれるショッピングモールが広がっている。