パレルモ旅行｜ena(イーナ)の海外旅行ガイド

パレルモについて

パレルモは地中海の中心に浮かんだシチリア島の北西に位置している、シチリア州最大の都市で、人口は約90万人の街だ。気候は典型的な地中海性気候で夏は暑さと乾燥が顕著だが、冬は緯度の割りにあまり寒くない。
シチリアの商工業の中心地でもあり、南イタリア随一の大都市となっている。気候風土に優れている地理的な条件を理由に、アラブやノルマンといった南北からの度重なる侵略を受けてきた。その結果、異文化が入り交じり、それがさらに混合し、奇妙で興味深い文化が創造された。ドイツ出身のゲーテが「世界一美しいイスラムの都市」と表現したことで有名だが、その通り、各国の旅人たちの心を虜にし、心ときめかせた魅力的な街である。夜になると、昼間の華やかなイメージとはうって変わって、街は暗く危険な雰囲気が漂う。はじめてパレルモを訪れる際は、夜は避けた方がいいだろう。数多くの美術館や博物館、劇場などを抱えるパレルモは、一大文化都市でもある。

パレルモの基本情報

通貨: ユーロ（EUR）
人口: 約65万2640人
言語: イタリア語
民族: ラテン系、ケルト系、ゲルマン系、古代ギリシャ人などの混成民族であるイタリア人が大半。(シチリア人）
行政区画: 9県

面積: 158 km2
位置: イタリアの南部シチリア島北西部
気候: 年間の温度差は東京ほど大きくありません。夏は、東京とほぼ同じで、冬は5℃程度暖かい。
時差: 日本との時差はマイナス8時間

パレルモの旅行情報

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パレルモの観光スポット

パレルモの見所は旧市街、新市街と分かれている。駅の周辺はアラブ的な雰囲気がただよう雑然とした雰囲気で、さらに進むと庶民的界隈、さらに進むとお洒落なお店が並ぶ新市街が広がっている。ローマ通りは道幅が広いが、マクエダ通りは狭くて排気ガス・騒音がすごい。しかしどちらも見所がたくさんあるので、歩いての散策をお勧めする。ここには有名な教会が2つある。バロック様式のマルトラーナ教会は、金色のモザイクで飾られていて、サン・カタルド教会はアラブ・ノルマン様式という興味深い建築、赤いドームが三つ並んでいるのを見ることが出来る。旧市街には、バッラロ市場と、ア・ヴッチリア市場という２つ大きな市場がある。人通りが多いので、スリなどにも十分注意が必要だ。新鮮な果物や野菜が、お手頃な価格で購入できる。

パレルモのグルメ

パレルモで多く食べられているのがスフィンチォーネ(SFINCIONE)。一年中どこでも食べられているパレルモならではの食べものだ。パレルモでしかなかなか食べることが出来ない。ホームパーティーでは欠かせない一品だ。フワフワの少し甘いパン風の生地にトマトソース、タマネギ、シチリアのチーズがのせられてオーブンで焼かれたもの。中にはアンチョビを入れるなど、アレンジも可能。スフィンチョーネの名前の由来は「スポンジ」を意味するラテン語「ｓｐｏｎｉａ」からとか、ハチミツで甘味をつけたパスタ生地のフライであるアラブのお菓子「Ｓｆａｎｇ」からきているなど、様々な由来がある。生地の中には砂糖やラードが一杯混ぜられ、カロリーは高めなので、小腹がすいたときに食べるなど、食べすぎには注意しよう。

パレルモの歴史

パレルモというと、様々な文化が入り混じっているとされるが、それが逆にプラスになり、今の魅力的なパレルモが存在している。もともと天然の良港を持っていたパレルモに、紀元前8世紀、フィニキア人が街道を造り、直径1kmほどの都市が出来上がったのがはじまり。第一次ポエニ大戦ではローマが勝利して、700年にわたって古代ローマ時代が続くことになるが、5世紀ころからローマは衰退をはじめ、535年にはビザンツ帝国（東ローマ帝国）に支配される。その後、サラセン人が侵入し、パレルモを首都と定め、次にイスラム人支配が始まる。そして、ノルマン王宮など、北ヨーロッパの息吹をパレルモに根付かせ、シチリアは文学をはじめ豊かな芸術文化が開花させる。その後、目まぐるしく統治者が移り変わり、1860年のガリバルディの独立統一戦争によってイタリア統一がなされるまで、シチリアは数多くの支配を受け続けることになった。イタリア王国の一部となった後も、再びシチリア第一の都市となり、19世紀に産業・経済の発展を極めた。近年ノルマン王宮跡や大聖堂、いくつもの教会などの歴史地区を核に旧市街の保存・再生計画が完成した。

パレルモの交通

パレルモ観光の交通手段として、馬車を利用してみるのをお勧めする。少し恥ずかしい気もするが、実際に乗ってみると意外にスピードがあり、目線も高くて、快適である。日本でいう人力車のようなものだ。しかし、料金は少しお高い。大体１時間ぐらいで50から100ユーロ範囲である。事前交渉なので、頑張って安くしてもらえるように頼んでみよう。気軽に使えるのは、やはりタクシーである。がしかし、イタリア語が使えたとしても、パレルモに住んでいたとしても、土地勘があることを説明しても、メーターを使ってくれないタクシーが多く見られる。パレルモは街がそれほど大きくなく、タクシーの需要が少ないため、旅行者には、値段を高く言うことが多いのだ。シチリア人は決まったタクシー運転手がいるらしい。バスは、3時間券、1日券、一週間券など、券によって割引も受けられるので、タクシーよりもお得かもしれない。