ベリーズの空の玄関口
ベリーズの空の玄関口は、国内最大の都市であるベリーズシティの北西に位置するフィリップ S.W. ゴールドソン国際空港。国内で唯一の国際空港である。日本からの直行便は無く、アメリカン航空やコンチネンタル航空を利用してアメリカの都市(ダラスやヒューストンなど)を経由して行くか、メキシコを経由して行くのが一般的である。また中南米の各都市を経由して行く方法もある。フライトの所要時間は約15時間。
空港からベリーズシティ市内までの移動はタクシーを利用。メーター制ではないので乗車前に料金を交渉する(市内までの相場は片道およそ25USドル)。
ベリーズのグルメ
ベリーズの料理はカリブ諸国と中米の食文化の影響を受けているのが特徴である。また、多民族であることや観光業の発展により国際色豊かなものとなっている。代表的な料理にはライス・アンド・ビーンズ(豆入りのカリブ風炊込みご飯。煮込んだ肉料理などが添えられる)、エスカベーチェ(酢が使われた酸味のあるスープ)、チモーレ(黒いスープ。ブラック・リカドというスパイスが使用される)、フィッシュ・セレ(ココナッツミルクで魚や芋、野菜を煮たスープ)、ドゥクヌ(トウモロコシの粉を蒸したもの)などがあり、その他ブリトーやタコスなどの隣国メキシコの料理やバーベキュー料理もよく食される。ベリーズにはこれらの郷土料理以外にも中国、イタリア、インド、タイ、日本などの料理を楽しめるレストランもある。
ベリーズの歴史
ベリーズは長い間スペインの植民地としてグアテマラ総督府の管轄に置かれていた。イギリスの武装船団が1638年に上陸、入植を始め、一時はグアテマラ総督府によって追放されたが、マホガニーやロッグウッッドなどのこの地の木材を伐採しイギリス本土へ送るようになった。イギリス政府は、世代交代を重ねてつくられたベリーズ定住の既成事実を外交の場に提出し、パリ条約(1763年)、ヴェルサイユ条約(1783年)を通じ、この地を自由に使用収益させることをスペインに妥協を強いて認めさせた。1798年にはスペイン軍をイギリス入植者たちが破ったことにより、事実上イギリス領になった。
その後、1821年にスペインからグアテマラが独立しこの地の領有権を主張したが、イギリスとの交渉の結果、1862年にはジャマイカ総督領に編入され、正式に英領ホンジュラスとして宣言された。1884年にはジャマイカから切り離され、単独のイギリス領になった。
1950年代に入ると独立の気運が民衆の間に高まっていった。人民連合党の誕生、憲法の制定、自治権の獲得を経て自治政府が1963年に認められたが、独立についての交渉はグアテマラとイギリスとの間で決裂した。最終的には1981年にイギリス連邦加盟国として独立を遂げ、イギリス国王を元首に戴く英連邦王国を政治体制に選んだ。