ルーマニア旅行｜ena(イーナ)の海外旅行ガイド

ルーマニアについて

数々の世界遺産と美しい大自然に囲まれた国、ルーマニア。中欧で唯一のラテン民族の国で、明るくおおらかな国民性といえる。
ルーマニアは大きくトランシルヴァニア、モルドヴァ、ワラキアの3つの地方からできている。モルドヴァとワラキアはそれぞれ中世にできた国が元になっており、現在のルーマニアの基礎となった。トランシルヴァニアは第一次世界大戦後にハンガリーから独立してルーマニアに統一された。したがってルーマニアは現在もハンガリー人を国内に抱える他民族国家となっている。
ルーマニアは中世と現代が混在した国である。都市から郊外へ出ると美しい田園風景が広がり、車と荷馬車が一緒に走っている。田舎の教会には、日曜日には民族衣装をまとった人々が礼拝に集まる。
トランシルヴァニア地方にあるドラキュラ城のモデルになったブラン城や、時計塔のある街シギショアラなどを初めとして、各都市の町並みは中世の面影が今なお残り、訪れた観光客を魅了してやまない。

ルーマニア旅行の人気エリア

ブカレスト旅行

黒海に流れ込むドナウ川と、カルパチア山脈に囲まれた綺麗な街として知られる。

ルーマニアの基本情報

正式名称: ルーマニア
首都: ブカレスト
通貨: LEI（レイ）
人口: 22,455,000人
言語: ルーマニア語、ハンガリー語、ドイツ語、英語、フランス語
宗教: ルーマニア正教87％、ギリシャ正教6％、カトリック７％、その他
民族: トラキア人（ラテン系）

面積: 237,500平方キロ
位置: 南東ヨーロッパ、黒海の西側：北緯45度
気候: ベストシーズンは天気がよくて過ごしやすい5、6、9、10月。冬は特に山岳地帯で寒く、11～3月中旬にかけてはルーマニアの至る所で雪が降る。7、8月は暑いが湿気はない。
時差: サマータイム期間（3/22～9/22)-6時間，通常（10/22～3/22)-7時間

ルーマニアの旅行情報

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ドラキュラ伝説

ルーマニアといえば「吸血鬼ドラキュラ」の舞台。1897年にアイルランドの作家ブラム・ストーカーが書いた小説だ。ルーマニアを訪れたらドラキュラゆかりの地をめぐるのも面白い。

ドラキュラ伯爵の居城というブラン城は、都市ブラショフの郊外30キロにあり、今やルーマニア一番の観光地となっている。1377年にトルコ兵の侵入を見張るために建てられた城。ドラキュラのモデルとなったヴラド・ツェペシュ（串刺し公）の祖父にあたるワラキア公ヴラド１世もここを居城とした。

ツェペシュが生まれたのは、中世の街並みがそのまま残るシギショアラ。「時計塔のある街」「ドラキュラが生まれた街」として有名で、歴史地区として世界文化遺産にも登録されている。シギショアラでは毎年7月下旬にドラキュラフェスティバルが開催され、人々はドラキュラの扮装をして楽しむ。ツェペシュの生家は時計塔の近くに現存し、今は「ドラキュラ亭」というレストランになっている。

ヨーロッパの田舎マラムレシュ地方

ヨーロッパの田舎、心の故郷と言われるルーマニア最北部のマラムレシュ地方を訪れてみるのもオススメだ。古い伝統を守り続けるマラムレシュの小さな村々では、人々は民族衣装を身につけ、牧畜生活を営んでいる。

マラムレシュ地方のいくつかの村にある木造教会のうち8つは世界文化遺産に登録されている。独特の形をした木造教会はすべて樫やモミの木で造られ、最も高いスルデシュの教会は72ｍあり、木の建物では世界一の高さだ。日曜日の礼拝には民族衣装を着た村人が集まる。

マラムレシュの一番の観光名所はサプンツァ村にある「陽気なお墓」である。お墓の木の墓標には、故人の人柄を現すような絵柄が描かれている。酒を持っている人、キッチンに立っている人など、ユニークな絵ばかりで見飽きない。墓の前にはみやげ物屋もあり、世界中から観光客が集まる人気ぶりだ。

マラムレシュの魅力は、なんといっても美しい田園風景や人々ののどかな暮らしにある。昔のままの風景や生き方が残っているのだ。村の農家民宿を利用して、家庭料理を味わいつつ、マラムレシュの人々の暮らしを垣間見るのもいいだろう。

ヨーロッパの秘境ドブロジャ地方

ルーマニアには、ヨーロッパ最後の秘境といわれる地域がある。それが黒海沿岸のドブロジャ地方だ。

ドイツから流れるドナウ川は、中央ヨーロッパ、バルカン半島の国々計8カ国を通った後、3つの支流に分かれて黒海へ出る。ドナウ川と黒海に挟まれた一帯をドブロジャ地方という。この地域の最大の見どころは河口にできた大湿原地帯ドナウデルタで、1991年に世界自然遺産に登録された。ヨーロッパ最大の面積を誇る湿地帯は野生生物の宝庫で、300種以上の渡り鳥や110種以上の魚類が確認されている。また、アシに覆われた一帯にはオオカミやイノシシ、カワウソ、ペリカンなども生息する。

ドブロジャ地方には、ビーチリゾートと泥パックで有名なマンガリア、エフォリエなどもある。細かい白砂と遠浅で大人気のビーチを目当てに、夏には200万人もの観光客が訪れる。また、黒海の泥は美容によいとされ、その美肌効果は女性客を魅了している。首都ブカレストからの列車の数も多いので足を運んでみては。