路線別の2014年10月現在の概況です。各方面お買い得な時期や今後の傾向などの情報が満載です。
<仕入・マーケティンググループ部長 飯島正人>
10-12月の韓国線は、韓国からの訪日需要が上向きとなっており、日本発のキャンペーン商品は昨年比で考えると少ないと思われます。ただし、韓国からの訪日渡航に利用されない日本午前発、韓国午後・夕方発(日本発に好都合な時間帯)といった限定したフライトにおいてのキャンペーン商品が設定される傾向は、上期に続いて行われると予想されます。冬のスケジュールより、供給過剰であった日韓線は、減便、機材縮小が鮮明となっています。しばらくの間、日韓政情不安定の要因にて韓国への渡航者数は低迷することが予想されます。
台湾線は、引き続き台湾からの訪日需要が好調です。日本発の販売座席数の制限は、だいぶ緩和されてきており、日本発の需要に対する航空会社の反応は受け入れられやすくなっています。ただし、連休に絡む日程は混雑していますので、お早目のご予約をお勧めいたします。
中国線では、日系航空会社の時限的なキャンペーン商品が人気です。中国系航空会社は、上海や北京の直行便就航都市、また上海などで乗り継ぐ中国国内行きも含め早割商品が驚くほど安価となっています。機材大型化や上海線の増便があらわす通り、日本発の渡航需要が戻りつつあります。
新規就航路線として、9月より大分-ソウル(仁川)にティーウェイ航空が就航しました。
10-12月の東南アジア線は、中国東方航空、ベトナム航空などの安価に設定を行っている航空会社に人気が集まっています。タイ国際航空が時限的ではありますが、関西-バンコク¥26,000と衝撃的な価格を発表しました。バンコク需要の低下をあらわしています。なお、デンパサール(バリ島)やプーケットなど、ビーチリゾートはファミリー層を中心に引き続き支持されています。中国系航空会社でも安価な設定は存在していますが、中国からの出国者数が多く、中国からリゾート路線間の座席確保が難しくなっています。リゾートへの渡航は、ガルーダインドネシア航空やタイ国際航空など日本からスムーズに渡航できる航空会社が人気となっています。
新規就航路線として、成田・関西空港より、タイエアアジアXのバンコク・ドンムアン線、中部空港より、香港エクスプレスの香港線が就航しました。また12月より中部空港より、フィリピン航空のセブ線が就航します。
10-12月の北米路線は、円安による需要低下に伴い、各航空会社既にキャンペーン商品の発表が乱立している状況です。しばらくはこの状況が続くものと思われます。地方空港発は、日系航空会社の支持が圧倒的です。この理由として、東京までの国内線追加料金が自社運航で安価な価格で設定でき、総額でも米系航空会社より安価となるからです。 ハワイ線の人気は続いていますが、一時期ほどの混雑はなくなりつつあります。直行便を運航する航空会社でのキャンペーン設定は行われにくい状況ではありますが、恒常的な高価格帯のみの座席供給から、各航空会社が設定している最安値の価格でも座席を確保できるようになっています。ただ、12月のホノルルマラソン前後、年末年始は既に混雑しています。さらに混雑が予想されますので、予定されているかたは早めのご予約をおススメすます。来年のゴールデンウィークは、弊社のダイナミック海外ツアー(航空券+ホテル)がお勧めです。かなり早期から航空券+ホテルを購入でき、ゴールデンウィークの予定を確定することができます。
新規就航路線として、羽田空港初となるユナイテッド航空がサンフランシスコ線を10/28より就航します。
10-12月は、オフシーズンとなり、ヨーロッパ系航空会社を中心にキャンペーン商品が既に発表されています。10月より燃油サーチャージが値下げとなり、さらにお買い求めやすくなっています。航空会社の顧客獲得の動きは、例年より早まっており、既に1-3月のキャンペーンを発表している航空会社もあります。ヨーロッパ行きに集客の重点を置いている、中東系航空会社の苦戦が予想されます。
ヴァージンアトランティック航空の成田-ロンドン線が2/1をもって運休となります。収益の確保できる路線への転換が主な理由です。外国航空会社の日本撤退、中国進出の懸念が高まっています。